マスコミをやめる。 そんな衝撃的なコピーでマスコミ業界を揺るがす静岡新聞静岡放送 SBS の狙い。
新年社員の思いを新聞4面にデカデカと発表した SBS。
「マスコミをやめる。」
このコピーでともに 総勢809人の社員の想いをしたためた文章が新聞紙面を躍らせた。
狙いは?ざわつかせる愉快犯?
一体何を目論んだ展開なのか、未来のテレビを考える会主催のオンラインイベント「未来をの未来のテレビを語ろうオンライン vol 1」にて SBS のこの試みを企てた米シリコンバレー駐在の奈良岡将英氏と社長室経営戦略推進部 萩原諒氏を招いてテレビの未来について大いに 議論を深めました。
話の中で奈良岡氏は自分自身が3年前からシリコンバレーにいること、そしてその知見を会社の色々な方に展開をすること、しかもシリコンバレーのブートキャンプという形で社員がシリコンバレーに赴き研修を行っていること。そのようなベースが 今回の展開につながったと述べていた。
「そもそも過去十数年に亘り様々な新規事業を手掛けるもことごとくうまくいかない。テレビとビジネスの融合または化学反応はつくづく難しいもんだ。」と感じていたその時、奈良岡氏はシリコンバレーで 新たな知見を得ることになる。そんな中コロナがやってき会社の業績も SBS に限らずテレビ全般冷え込んだ。
そんな中これからやるべきことは何か。そこで出てきたのか「マスコミをやめる。」だった。
だからどうなるは先のこと
聞くとその先の展開はまだないという。会社単位での大きな決断なのに見切り発車。オンラインイベントでは「とにかく船を 出しているだけ、この先は分からない」とみんなも驚きながらしかも少し笑顔もこぼれ話は進んでいった。
誰かがやらなければ、誰かがまず一歩を踏み出さなければ。
そんな思いが SBS にはある。実際このマスコミをやめるという発信をした後、少しずつではあるが社内にも新しい動き、新しい感覚が芽生えつつあるのだという 。大声をあげて形になるまでには時間はかかるかもしれないが、マスコミをやめるという禁じ手はその業界でたった一回許された方法。
そういえば吉本新喜劇が過去に「新喜劇やめよっかな」キャンペーンを打ち出したことがあった。実はやめよかなと打ち出すことにより実は吉本興業がどれだけ新喜劇を大切にしているかということを逆説的に伝えたといった経緯がある。
そう「マスコミをやめる。」とはマスコミュニケーションを愛し文化を創っていく、そして未来へとつないでいくという SBS の 思いに他ならないのだろう。
■「未来のテレビを語ろうオンライン」続報
■「clubhouseとテレビとラジオ」
開催日: 2020 年 2月21 日日曜日 20:00~21:00
開催地: 無料zoom(申し込み後、URLをお送りいたします)
申込みフォーム
https://forms.gle/vVA6JHNuwJRxHPQj7
進行:西田二郎(未来のテレビを考える会代表)
スピーカー:尾原和啓、山田俊輔