【オトネタ2020】オトネタのヒエラルキー
マキタスポーツ氏が新曲をリリースした。「雨ふれば」に続く2020年のオトネタ第二弾である。
曲は「ヒエラルキー」。part1、part2の2曲同時リリースだ。
前の曲から毎月のリリース。下記によると、月一で連続リリースするようだ。
2020/3/28(土)〜29(日)に東京・草月ホールで行われる予定だったマキタ単独LIVE「オトネタ5」。コロナ禍の影響で叶わなかったLIVEの会場で販売予定だった会場限定CD「オトネタ5」の楽曲を月一で連続配信します。
https://columbia.jp/artist-info/makitasports/info/71028.html
「ヒエラルキー」曲名を見た時、そういえば、なんとなく聞き覚えのある言葉だけど、言葉の意味をよく知らないなと。
そこでネットで検索すると
ヒエラルキーは「階層(的構造)」を意味する語であり、とりわけ社会におけるピラミッド型の階級的組織構造を指す意味で用いられる語である。
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC
思っていた意味と少し違った。私の間違った理解では、階層という意味はなく、社会の仕組みからくる構造的な何かというそんな感じだ。
そして曲を聴く。予想とは違いHIP HOPだ。おじさんの私には、HIP HOPは耳慣れない。前の曲が王道の有名な聴いたことがありそうな旋律が盛り沢山だっただけに、私にとっては拍子抜けである。
しかし、聴くうちにマキタスポーツのオトネタらしい曲と歌詞のバランスに思わず嬉しくなる。
HIP HOPといえば、某音楽番組で聞いた、いとうせいこう氏が日本のラップの元祖だとか言う話とか、スチャダラパー、m.c.A.T.、DA PUMP ならわかる程度だ。Twitterで話題に上がっていたKダブシャイン氏などはわからない。
しかし、イントロから引きこまれる。これからを予感させる雰囲気がいい。
そして、様々な世界のヒエラルキーが登場する。
ショウテンやサッカー界などのヒエラルキー。それがマキタスポーツ氏の編集力で切り取られ、繋ぎ合わせられる。
世界観に引き込まれると時間はあっと言う間に過ぎる。曲の時間が短く感じる。
個人的な好みでは、part1が良かった。
曲で抑揚、緩急、緊張を生み出して、旋律と歌詞で笑ってしまう。オトネタである。
おじさんがよく言う野球で例える。ザ・カセットテープ・ミュージックでパートナーを務めるスージー鈴木さんが言いそうだが、第一弾の「雨ふれば」は右の本格派。エース級ピッチャーの王道曲。そして、この第二弾は一芸の球種スライダーが光る中継ぎ。そんなザクッとしたイメージだ。
オトネタのヒエラルキー
今回のリリース曲を踏まえて、オトネタ2020のヒエラルキーを考えてみた。
「雨ふれば」「ヒエラルキーpart1」「ヒエラルキーpart2」の順である。
ヒエラルキーは、とても興味深い曲だ。HIP HOPというジャンルであるということで、一般には、特に私たちを含めたおじさんには、ややマニアックではないかと思う。
part1、part2では、おじさん界のヒエラルキーと日本サッカー界のヒエラルキーの対決だ。そして僅かながら、part1の方が階層が上ではないかと感じる。
ヒエラルキーの盛り上がりで叫ばれる「Oh!〜Oh〜!」の掛け声。テンションが上がる。耳について後から何気なく口ずさんでいる。
令和の名曲「雨ふれば」は、オトネタの王道を感じる。盛り沢山の旋律と、旋律のバリエーションに合わせたオトネタを成立させる歌詞。何度でも聴けるし、何度も笑ってしまう。楽曲とお笑いのいいとこ取りだ。
お笑いなら何度も見ると多少飽きが来るのだが、オトネタは飽きがこない。そして曲の時間が短く感じる。4分40秒の曲も、もう終わってしまったという感じになる。
「雨ふれば」はオトネタ2020ヒエラルキーの頂点であると感じる。さて来月の新曲はどんな曲だろうか。楽しみだ。
楽しみと言えば、来月8/4 のこれも
音楽バラエティー番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」のイベント「ザ・カセットテープ・ミュージック~みんなで飲もう、オンラインパーティ~(飲食持込可)」
https://www.twellv.co.jp/news/whatsnew/2020/42695/
ここで、音楽番組のヒエラルキーや音楽評論家のヒエラルキーなど、社会の価値観を揺さぶるような、マキタスポーツ氏のヒエラルキーの頂点を聴いてみたい。