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【バナナかよ】あなたは知ってますか?筋ジストロフィーと鼻マスク

大泉洋が筋ジストロフィー(神経・筋疾患)患者に扮してコミカルに人生を描いた「こんな夜更けにバナナかよ」が2018年12月公開2ヶ月で興行収入10億円を超える大ヒットを起こした

ー筋ジストロフィーとはー

身体の筋肉が壊れやすく再生されにくいという症状の総称。

症状が発症する年齢や部位は疾患によって様々。

筋力低下によって身体を動かすことが困難になったり、呼吸・飲み込み・血液循環等に機能障害が出たりする。

そんな中2019年5月18日に「一人ひとりの人権を守ろう 筋ジス医療&スポーツ界」という講演会兼勉強会が兵庫県は三田市にて開催された。

筋ジストロフィー患者である蔭山武史 氏、元大阪市議会議員で「悪質タックル」の被害者の父である奥野康俊 氏をはじめ様々な方が集ったこの講演会

定員30名での開催だったが3週間前には満席になる盛況ぶり。

盛会だったイベントについて蔭山武史 氏そして奥野康俊 氏両名からお話を伺った。


ニュートラルな立場で発信

奥野康俊プロフィール

経歴:リクルートグループに就職

1995年池田市議会議員に初当選

2010年池田市議会議長

2011年大阪府議会議員に当選

家族構成:4女1男

息子が受けた悪質タックル真相究明とスポーツ界信頼回復のため今期で市議辞任を決意。議員活動24年にピリオドを打つ。

スポーツが大好きで現在シニアのアメフトチームに所属教育行政と子育て論、子どもを危機から守る、地方行政について講演活動を行う。

令和元年5月1日

「改元と同時に政治家ではなく一般人として新たな人生をスタートいたします。」

そう力強く語る奥野康俊 氏。現在は学校、会社、各種団体で講演活動を行われているという。

「今後は、ニュートラルな立場で発信、発言していきたい思います。教育行政。子育て論。隠された地方行政の事実。危機管理。あの事件から見えたメディアで話せなかった真実など。」と力強いメッセージ。


みんなに分かってほしいから

蔭山武史プロフィール
5歳で筋ジストロフィーと診断を受ける
小学3年生の頃から約25年の入院生活を送る

34歳から在宅療養(人工呼吸器を24時間つけたまま、寝たきりで過ごされている)になり2019年現在42歳


声を失った自らの闘病体験を教訓にしてもらえるよう情報発信を続ける
わずかな筋力でパソコンを使い自伝を書き、SNSを通して2400人以上の人と出会う

「生きる勇気と希望を届けたい」という情熱を持ち続け今回の講演会開催に至る

2010年に自伝『難病飛行-頭は正常、体は異常。』(牧歌舎)を自費出版
2016年に短編小説や短歌などを綴っ『あの日の君は泣いていた』(牧歌舎)を出版

実は奥野康俊 氏(元大阪市議会議員で悪質タックルの被害者の選手のお父様)の講演は議員を辞職されてフリーになってから初めての講演

テーマは「タックル事件から1年。見えた加害者と被害者の家族を含めた人権」

「半年前から講演のご依頼させて頂きました」と蔭山氏は語る。

「スポーツ好きな私にとってタックル事件は衝撃的でした。『相手の選手を潰す。今日しないと意味ないよ』と。

それをしないと出場させてもらえなく無視をされ追い込まれた加害者の選手は、それをせざるを得なかった。

奥野さんはVTRで何度も説明され、角度を変えた映像も観せて頂きましたが、明らかに大怪我をしてもおかしくない状況でした。

幸いにプレーの失敗を悔やんで空を見上げたからまだ良かったみたいです。あのまま首を横に向けていたら、脊髄損傷になってたかもしれないと言われてました。

この試合はトーナメントでもなく勝ち負け関係ない交流戦だったので家族で楽しみにされてたのにまさかワンプレー後、あんな悪質タックルが起きるとは本当ショックだったと思います。

改めてこの事件の事の大きさを感じました。

間違っている指導者の地位と名誉のために、純粋にスポーツを楽しみたい若い選手の心と体を傷つける行為、絶対に許せません。

事件から12日経っても謝罪の連絡もなかったそうです。奥野さんは被害者側なのに耳を疑うような誹謗中傷の電話やメールなど山ほど来たそうです。

それ自体おかしな話ですよね。加害者を許す奥野さんの寛大さ勇気、優しさ素晴らしいです!子を思う気持ちひしひしと伝わり感動しました。

筋ジストロフィー医療にもご理解いただきありがとうございます。

奥野さんにお会いするまではもっとガッツリされた方と思ってましたがスポーツマンらしく爽やかで正義感が強く誠実で気さくで優しく紳士で素敵なお方でした。」


死ぬか生きるか、そして〝もう1つの選択肢

蔭山武史さんは、5歳でデュシェンヌ型筋ジストロフィーを宣告されたという。

画像引用元:本日のご挨拶と第48PTOT国家試験の解答解説|「国試塾リハビリアカデミー」中島塾長のブログ

徐々に全身の筋肉が硬直し、22歳の時についに自力呼吸ができなくなり29歳の時に肺炎に。

その事が原因で意識を失ない、医師から「気管切開をするか死ぬかどちらかを親として選択して下さい」と蔭山武史 氏の父 照夫 氏は迫られたそうだ。

気管切開をするともちろん声を失うことになる。食べ物も限られたものしか食べられなくなる。ほぼ寝たきりの状態で人工呼吸器をつけて過ごすことになる。

親の立場で、息子が危険な状態で決断を迫られたらもちろん、死なせる選択肢は無くなり、当然気管切開をお願いすることになる。

そうして父 照夫 氏は息子が手術を終え生死をさまよう事を何度も乗り越え、数日後にNPPV(鼻マスク)医療という、もう1つの選択肢があった事を知ることになる。

〝声も失わず、食べ物も何でも食す事ができるのだ。〟

この事を知った父親は、NPPV (鼻マスク)医療がある事を隠し説明をせず、気管切開を迫った医師への怒りが収まらず、家庭内で大騒ぎになったのだ。

それから現在、照夫さんは(社)日本筋ジストロフィー協会兵庫支部支部長とNPO法人もみの木の代表理事をされ、同じ思いの人をなくすために生涯を捧げる。

奥様と息子の武史さんの3人で地道な活動を続け、筋ジストロフィー患者へNPPV(鼻マスク)支援をしておられる。

「死ぬか、気管切開かの二者択一はあまりにも残酷な選択だ。」

画像引用元:気管切開していれば安全? 岩手医科大学附属歯科医療センター口腔リハビリ外来

蔭山 氏は言う。

「死ぬか、気管切開をするか、NPPV(鼻マスク)医療をするか3つの選択肢があるにも関わらずその説明をせず、気管切開を迫った理由は何なのか。

医師が、倫理を失いビジネスとしての金儲けに走っているのではないかという気がしてならなかった。」

レセプト請求は、気管切開の方が、NPPV(鼻マスク)医療より、10倍以上の点数の差があり大きな収入源になるのだ。

「寝たきりで声も出ない、食べ物も食べれない患者を病院で預かる事で、患者をお金を産む商品として扱っている医師たちがいたら、それは断固として許せない。

なぜ、NPPV(鼻マスク)医療の選択肢がある事を告げなかったのか、もっと深く追求する必要があると感じた。」

以下は、

NPPV(鼻マスク)医療の権威で30年前から医師会に推奨してきたが、全く聞く耳を持ってもらえなかった石川悠加ドクター談

「医師会としてNPPV(鼻マスク)医療に対して否定的であったが、昨今海外において、NPPV(鼻マスク)医療が取り上げられるようになりつつある。

日本の医療が遅れているというレッテルをはられたくないため、ようやく日本の医師会も動き出しているが、建前だけでNPPV(鼻マスク)医療を推奨するまでには至っていないのが現状である。」


筋ジストロフィーを発症した人たちの選択肢の1つ「NPPV(鼻マスク)」

未だ日本での推奨に至ってないからこそ、蔭山武史 氏は自身の経験を教訓にしてもらうべく日々啓発活動に取り組まれている。

この記事をキッカケに一人でも多くの人がそれを知り「選べる選択肢を選べる人」が増えることを願う。

(UNPORTALISM編集部)

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