【密かに流行の読書会】本人登場のオンライン読書会レポート
出版不況が吹き荒れている。書店が体力がなくなりどんどん店をたたみ、出版社も業態の転換を余儀なくされていく昨今だが、草の根的な広がりで「読書会」なるものが流行りだしているのをご存知だろうか?著書を片手に著者をまじえないでみんなで一節を音読して深掘りしていくーみんなで本を味わう形が今日的なのだ。今までよくある書店でのサイン会などとは違って、リアル集会だけでなく、オンラインでも読書会を開催したり、これからの出版の新しい広げ方にもなるかもなのだが、今回、昨年6月の山口下関で開催された箕輪講演会でモデレータをお願いした西田二郎氏の今話題の公式便乗本”バカともつき合って”の購入者限定のオンライン読書会が開催された。著者の1人である西田二郎氏が参戦し、参加者との交流を深めたさまをレポートする。
距離感の壁はどこへ!?
オンラインというと、どこか距離感を感じてしまったり盛り上がりの様子を感じることが少ないイメージを持ってしまう人も多いのではないだろうか。ましてや、今回の読書会はオフライン(リアル)とオンラインの同時開催だったため、その辺りを不安視してたオンラインメンバーもいたと思う。実際に、参加していたメンバーは終始笑顔で画面越しからたくさんの笑い声が聞こえてきていて、本当にオンラインなのか?と感じてしまうほどの熱量だったのである。
参加者の脳内が大変なことに
西田二郎という人間がどんな人間なのか?と、興味津々で参加した人間も多かったと思う。彼の口から出てくる過去のエピソードや考え方は参加者の脳内をどんどんアップデートしていったようだ。参加者の中には、行動を起こす!と宣言する人まで現れ、アップデートされることは行動を起こすキッカケになるのだ。
黒棒ゲーム
彼は少年時代から色々な人を巻き込んで生きてきた。その中の一つに、「黒棒ゲーム」というものがある。「バカとも」の中でも綴られているのだが、一本の黒棒を駄菓子屋で購入し、夕方までその一本の黒棒を持ったまま滑り台で遊び続けるという意味のわからない遊び。友人とやっていたこの遊び、どこが楽しいというのだろうか。そう思う人も多くいると思う。ただ、この遊びがいまの西田二郎のベースを作っているんだ!と多くの参加者が思ったのではないだろうか。
抑制がもたらすもの
黒棒ゲームにはじまり、次々と素敵なアイディアを提案していく様子を見た参加者から「いつもアイディアを出してるんですか?」と質問がとんだ。「ふと湧いて出てくんねん」と返した。黒棒ゲームで抑制の先にある”解放”という体験を得てきた彼にとって、抑制はクリエイティブをうむという彼の言葉に、参加者は大きく頷いていたのである。
西田二郎氏は言う。「不思議な体験でした。みんなで本から派生してさながらパート2がはじまりるみたいで。著書がキッカケでこんな形のイベントができていくなんてめちゃ素敵ですよね!全国の人と繋がってイベントにできるオンライン読書会。マキタさんとも一緒に是非開催したいです。」
今回の読書会は参加者にとって、新たな1ページを踏み出す大きなキッカケとなったのではないだろうか。意味がないと思える活動、遠回りと思える活動をどれだけやれるか、そしてどれだけ人を巻き込めるか。これが彼が伝えたい本のメッセージだったのかもしれない。次回があるのかは未定らしいが、開催されるならまた参加したいイベントであることは間違いない。
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(箕輪編集室 中国四国チームリーダー:大田庸補)