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セクシャルフォーラム開催報告オンラインイベント「はじめましてコンドームです」~あなたの知らない コンドームの世界~

2021年2月13日(International Condom Day:国際コンドームデー)に「はじめましてコンドームです。」というイベントがオンラインで開催された。日本でほとんど知られていない国際コンドームデーに、滋賀県立高校教諭の清水美春さんの呼びかけに応じた日本三大コンドームの先生と大学生有志たちによって、このイベントが行われた。

大学生・高校生、医療関係者、学校関係者、保護者、社会人など約160名以上が参加した「はじめましてコンドームです。」。おそらく日本初のInternational Condom Dayのためのイベント、このイベントは何を私たちに訴えたのか ―――。

イベントは同志社大学の山本龍成さんの挨拶で始まった。彼は清水先生の熱い思いに呼応した主催者の一人である。

山本さんは挨拶の中で「このコロナ渦で、若年層の妊娠や性虐待の件数が増えています。

カップルもステイホームになり、コンドームを必要とする場面も増えるでしょう。今だからこそコンドームについて知るべきだと思った。今回のイベントを通じて多くの人がコンドームと出会うことを願っている。」と話した。


三大コンドーム先生がつないだ熱いトークリレー

「コンドームの伝道師」「コンドームのソムリエ」「コンドームの達人」

日本三大コンドームの先生たちによるキートークリレーが始まる。

「習うより 触って慣れよう コンドーム」というメッセージで始まったのは、高校教諭でありコンドームの伝道師、清水美春先生である。清水先生はケニアや高校現場での性教育の外部講師経験についてお話しされ「使い方も大切だけど、パートナーとの関係性の方がもっと大事」と強調した。

次にバトンを受け取ったのは、S N Sで絶大な人気を持つコンドームソムリエAiさん。

Aiさんは国内120種類のコンドームを知るコンドームソムリエの活動をしながら、普段は保健室の先生でもある。そんなAiさんはコンドームに実際に触れてもらい、コンドーム選びを楽しんで女性も購入しやすくなる様にとコンドーム試触会などの活動を行っている。Aiさんはイベントの中で「コンドーム選びを前戯に!」と訴え、従来のコンドームへの先入観を変革することが大事だと伝えた。

そしてアンカーは現職の泌尿器科の医師であり、自らを「コンドームの達人」と称し、HIV/AIDSの診療や予防啓発に力を入れておられる岩室紳也先生。「妊娠やH I Vを防ぐことも大切だが、同時にそうなってしまった時にどうするか、どう生きるのかを教えることも大事」「友達と性の話ができない環境や社会に疑問を感じよう」とまとめた。

3名の先生方の話に共通していたのは、「自分も相手も大切にすることができている思いやりのシンボルとしてのコンドーム」という点である。
「コンドームをつけましょう!!」という性教育とは違い、コンドームを通じて他者を思いやり自分を守るという「道徳」に近い内容であった。

それは、本来の性教育はこうあるべきという押しつけの印象ではなく、包括的な性教育というあり方を感じることができ、私の目には新鮮だった。

追い風が吹く性教育界!!

 今回のイベントを開催して痛感したのは、性教育界に追い風が吹いているということだ。
 今まではタブー視されてきた『SEX』や『コンドーム』などの性をテーマにしたイベントに100人以上の人が参加し、質問やコメントが飛び交う光景は一昔前では絶対にあり得ない。同時配信を試みたClubhouseにも多数の参加者が訪れた。今回のイベントは性に関する社会の認識が少しずつ変革されてきていることを象徴するものであったと思う。

今回の運営に関わった性教育学生団体”Palette”代表の宮坂さん(北海道教育大学)は「性教育は性に関する知識を学ぶだけのものではなく、自分の心のアイデンティティや生き方に深く関わってくるものだと思う。自分も相手も大切にすること、そしてその手段を学ぶことが大事だ」と熱く語っていた。

 私は、性教育は医者や教師など専門性の高い人たちの領域だと勝手に思い込んでいた。しかし、このイベントでは世代や立場に関係なく、学ぶ多くの人たちがこれからの未来を見据え「性教育」の概観をつかんでいた。
筆者もまずは自分ごととして捉え、自分の「性」について知ることから始めてみようと思う。

(書き手:イベント主催学生団体SexTech)

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