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【ここだけ教育論コラム】連載①ここだけ保護者会から見えてきた教育の現実

『ここだけの保護者会』発起人、島村学先生の思い

都立高校教諭の島村学先生が、なかなか保護者と先生の思いをやりとりできない教育現場にオープンな環境で「先生」と「保護者」がフランクに語り合う場所を作りたい!と立ち上げたイベント「ここだけ保護者会」。リアルからコロナ禍においてオンラインでもの声に応え、西東京にある伊勢佳弥子氏が代表を務める「OK西東京」の運営により再び開催された。島村先生にお話を伺った。

僕たちは、良いことを言いたいし、良いことをやりたい。

ここだけの保護者会では、プログラムを前半と後半に分けています。 

前半は、参加者方々から頂いたご質問に、先生方がそれぞれの想いを語るパート。

後半は、参加者の方と学校の先生による対話パート。

オンライン開催のメリットは、レコーディングがとても手軽なことです。

会が終わった夜、1人でレコーディングしたものを聴いていました。

そして、私は思ったのです。

先生たち、めちゃくちゃ良いこと言うな・・・

コロナ禍でそれぞれの学校がどういった動きをしているのか。

これからどうしていきたいのか。

そんなことを、現役の先生も参加者の方も、フラットな立場で対話しました。

会の中で、「これから学校や教育はどうなるのか?」を先生方に問う場面がありました。

非常に難しい問いです。

しかし、先生たちはそれぞれの想いを語ってくれました。

個別の最適化が大切になってくる。

コロナをきっかけに世の中に素晴らしいツールや教材があることを子供も大人も知ることができた。そういったものを、子供たち一人ひとりに合ったものを繋いで、学びを深めていくことが大切。

「学校って大切じゃん」ということを、みんなで考えていくことになる。

コロナをきっかけに、子どもだけでなく大人も試されていると思う。

学校の意味を再定義していく必要がある。

学校の強みを伸ばしていきたい。

コロナ感染の第2波、第3波が来たとき、オンライン授業だけでなく、オンラインでの学校ができたらいい。オンライン授業とオンラインの学校は全く違うもの。学校は「生きる力」を育むところ。オンラインでも「生きる力」を育めるようにしたい。

激しい変化に対応していくことが必要。

困難にぶち当たったとき、真の力が試される。

どんな状況になっても、あきらめない。

オフラインの価値が試される。

そして、教員の姿勢が大事になる。大人が挑戦している姿を子どもたちに見せることが大切。

全員、良いこと言っている!

めちゃくちゃ感動しました。

先生、保護者が率直に対話できる場所が『ここだけの保護者会』

私も先生方の想いに引っ張られて、以下のようなことを話しました。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

もっと、子どもたちと一緒に考えていきたい。

「これからどうなるかわからないけど、学校も私もこうやって考えてるよ。みんなはどう?」

このように、大人が先走って準備したり、わかったふりはせず、一緒に考える時間を大切にしたい。

こういったキラキラした想いみたいなものは、日常の中ではシェアしにくいかもしれません。

忙しい職員室の中で伝えても、「いやいや、わかるけどそれよりも今はさ・・・」みたいなムードになりそうです。

それぞれ想いに違いはあるけど、全員良いことをいっているのです。

ナチュラルに聞いたら恥ずかしくなるような。

でも、先生たちは、良いこと言いたいし、良いことをやっていきたいんです。

それが先生たちの勇気と希望になっているんだと思います。

できるかどうかもわからない理想の塊みたいな想いかもしれません。

でも、それでいいんです。

だって、そう思っちゃってる先生がいるんだから。

レコーディングしたここだけの保護者会を1人振り返りながら、私は勇気をもらえました。

(UNPORTALISM Education編集部)

島村学教諭:東京都立飛鳥高等学校

1982年東京都生まれ。工学院大学工学部建築学科を卒業後、セコム株式会社、私立高等学校を経て、現在は都立飛鳥高等学校(定時制)で勤務。企業やNPO法人と連携したキャリア教育を実践。また、学校の先生と地域の方々が集まり教育について対話する”ここだけの保護者会”を主宰。青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラム修了/PLAYFOOL Workshop認定ファシリテーターを取得。

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