五味土屋密談
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五味土屋密談 第4話『そして五味は視聴率の虜になった』
- 五味土屋密談 第4話 『そして五味は視聴率の虜になった』
「そして五味は視聴率の虜になった」
五味が気づいたこととは!?
五味)それが最高視聴率だったの。
土屋)それがある種ボンッと跳ねたの?
五味)ボンっと跳ねて、あ、そうなんだ。要は、テレビっていうのは、自分の好きなことではないんだなと。みんな主観で、よくいうようなすきなことやりきろうっていう説もあるし、そうやって生きている人も沢山いるんだけど、実はゴールデンタイムっていうのはそうじゃないんだな。
土屋)ここですよ!ここで、今日終わっていいぐらいです。
五味土屋)互いに笑うww
土屋)五味はだからここでこう、数字の虜になっていくわけ。数字に取り憑かれた男はここではじまる訳よ。
五味)でも正確に言うとね、こう、やっぱり、なんつうかな20代30代ってみんなクリエイターだから、自分のそのイズムをみんなに伝えたいって意識はマスコミに入った時点であるじゃない一応。一応ね、メッセージ性みたいなもの。おれもそう言う人だった、間違いなくね。で、まぁ師匠も、市川準もすごいメッセージ性のあるものも出してるし、自分もそういう人間だったんだけど、やっぱりバラエティに着いた時に、コーヒーの匂いに出る看板っていうのを見つけてきたら、「五味なぁ、匂いってのはな、画面に映らないからだめなんだ」って言われて、全否定されて、おれが今まで美味しそうとかやってたのはなんなの?っていう。でもそれがテレビなんだよって言われて、そこで多分自分でこれを納得しないといけないなみたいな。飲み込まないと、こう反発してもいけないなっていう。
土屋)テレビマンになれないなっていう?
五味)ていう気がちょっとして、
土屋)テレビマンの領域に入っていけないなっていう?
五味)うん。そうそう。
土屋)飲み込んだんだ?!
五味)ちょっと飲み込んだ感じがあって、そいで、そのSHOW by ショーバイを始める時も、その問題のスーパーを最初の頃ね5秒しか入れてなかったの。で、小杉さんが「ここごめん12秒いれてくれ」って。12秒入れないと読めないから。CM15秒間だからね、5秒って長いのよ、けっこう見えんじゃねって思った、でも業務命令だから、Pからの命令だから、いれました。
土屋)12秒。
五味)うん。いや、これ長いよねって、その瞬間は思ったんだけど、たまたまなんかね水曜日に家にいる時があって、偶然見た。
土屋)見たOAを、SHOW byショーバイを。
五味)そしたら12秒のスーパーが見やすいって思った。
土屋)ちょうどいいんだと。
五味)これはいい、こういうことかと。テレビマンになることは素直になることなんだと。メッセージ性ではない。
土屋)なるほど。
五味)素直に大衆に近寄ることなんだっていうことを、まぁそのわずかな期間で、実はそのエステシャンの前に、あそうか素直にユーザーフレンドリーになることなんだみたいなことのちょっと一歩くらい、布石みたいな感覚では。じわじわとこう。
土屋)来てて、エステシャンの数字ドンっ!で。これだと。おれが自分で色々こうこうだろ、これやりたい、あれやりたいじゃなくて、見たいってことを、きちんと要するにそう、掴んでそれをやるのがテレビなんだ。それがテレビの視聴率だし、それがおれの鎧だと。
五味)まだそこまでいってない。笑
西田)入り口くらいですよね。
五味)まぁそれで、数字が出た日に、じぶんはちょっと狂気的な発言をするわけですよ。何かわかった気がするみたいな。それでもう、次のテーマは詐欺師だって。
土屋)それは周りは許さないな。
五味)もうボロカス。
土屋)それは許されないな。
土屋)スカッと光が当たって、次は詐欺師だって言ってるのに、周りは五味ちゃん詐欺師は商売じゃないから。
五味)とかね。そんなことやっていいとおもってるのか!とか、めちゃくちゃ言われる中で、2・3人の制作会社のプロデューサーが、「ま、でも、五味さんの思ってるとおりにやらせましょうよ」みたいな雰囲気で…
土屋)援護してくれた?
五味)人も居たけど、8割的、もうめっちゃ言われて、
土屋)もう逆風だ。
五味)逆風。それで、やりましたと。
土屋)それでも、すぐにやれたの?
五味)まぁまぁまぁ、そこに関しては、プロデューサーたる小杉さんは意外と自由にやらせてくれてた。で、あんまり中身に関しては、口をそれほど挟んでこない人だったんで、ありがたいことに。
やらせていただきました。多分、20、
土屋)20いった!?
五味)20いきなりいくんじゃないかな。まぁ19いくつか、20なんぼか。
ボコッといって、そっからですよ。
土屋)これだと。おれは見えてるぞと。
五味)いや、SHOW by ショーバイ!でおれに対して意見を言う人が0人になった。
五味の時代が始まった。続く。