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「機会を有効活用しましょう」という話:北嶋将志教諭

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という、リクルート創業者の江副さんの言葉があります。

今回の新型コロナウィルスの騒動は自ら創り出したものではありませんが、これをどう捉えるかがとても大切なんじゃないかと思うのです。

教師は今回の休校措置を、子どもたちに何を伝えるのか、そしてそれをどのように伝えるのかを考え直して実践する機会として捉えるのがよいのではないかと考えています。

これって教師に限ったことではなく自分の仕事の価値は何で、それを誰にどのような手段で届けるかを常に考えていないと、職業人として成長しないということと同じじゃないかなと。

新型コロナウィルスの影響によって、時間の使い方が変わった人がたくさんいます。
特に、学校の全国一斉休校要請があり(休校措置をとらなかった学校もありますが)子どもは日中の過ごし方が変わったり、留守番ができない年齢の子どもを持つ保護者は在宅勤務に切り替わったり、子どもがいなくても会社の方針として在宅勤務に切り替わったりした大人が多くいます。

働き方という点で、毎日子どもと対峙していた教師の働き方はどのように変わったのかがとても気になります。
毎日出勤していますが、ぶっちゃけ長期休暇中の働き方と大きく変わっていない人がとても多いんじゃないかな?と見ていて思います。

単純な考え方で、学校が通常営業しているときと休校で子どもが登校していないときで比較すると、教師は非常に時間に余裕ができます。
通常営業している期間は授業時間は教室に入っているので、決まった時間は拘束されます。
ですが、子どもが登校してこなければ授業をする必要がないので拘束時間がありません。

いろいろとチャレンジできる期間のはずなのに、なんとなく時間を過ごしている人がたくさんいるように感じました。



冒頭で書いた、自分の仕事で提供する価値や方法を考えている教師の中には、子どもと対面しなくてもインターネットを使って講義動画を提供している方がいます。
また、いつもは総合的な探究の時間やLHRでしかなかなか実践できない、正解のない課題に取り組む活動のヒントを提示して子どもが主体的に時間を使うように促す教師もいます。
僕が仲良くさせてもらっている教師の中にもこのような方々がいます。


教師だって初めてなんだ!

このような行動を起こせている教師は、今回の騒動がなくても校内でとても活躍している人材だと思います。
本校にも数人いますが、仕事に対する基本的なスタンスがすばらしいです。

SNSなどで「こんなことやってます!」と発信することがすばらしいということではなくて、仕事を精査して不要なものを思い切って削除するということも、とても大切なことだと思うのです。

他にも、既存の学校行事を見直して質は上げるけどタスクは減らせるように企画するとか、やりたいと思っていたけど時間がなくて取り組めなかった手の込んだ授業準備をしてみるとか。

新しいツールを使い出した人もきっといるはずです。

PCとモニター以外のICT活用を検討したり
検査キットを導入してみたり


小さなことでも新しいことを始めるのは勇気と労力が必要ですが、それでも試行錯誤しながら行動することで新たな気付きをたくさん得る機会になったと思います。

大切なのは学校が通常営業に戻ったときに、今回の騒動をきっかけによい方向に向かい始めた自分の仕事に対するスタンスを以前のものに戻さないことなのかなと。

僕も過去に様々なことにチャレンジしてきましたが、成果を出せずに終わったことも逃げ出したこともありました。

易きに流れるのって、とても簡単なんですよね。

通常営業できるようになったとき、易きに流れずグッとこらえて自分を律することができると、子どもや保護者に向けて発信できる内容が、量も質も上がるんじゃないかなと思います。

一生に一度経験するかわからないこの事態を、自分の成長のためのよい機会と捉えられると、いろいろなことがよい方に転がっていくんじゃないかと思います。

(群馬県立特別支援学校 北嶋将志)

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