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第2回背伸び先生~高校生がオンライン授業やってみた~

【オンラインが変える教育】

今回も高校生が先生になってみる背伸び先生企画が5月9日に開催された。先生役ももちろんだか司会や質疑応答の進行役も高校生が務め、高校生3人によるオンライン授業となった。

司会は前回、化学の授業をしてくれた山本花香さん。

「今回司会者として参加して見て思ったことは、登壇するよりも支えることが大変ってこと。私がやった事なんて、1部の少ない役割に過ぎなかっただろう。授業をききながらサポートも…という気をつけることが多い事の経験がなく、本番中にサポートがしきれなかった。

それはまだ私が参加者側から離れきれてないからだと思う。先生の授業を楽しんでしまうから、いざと言う時に動きにくくなる。それを阻止するために今回はできるだけ運営側に意識を置いたが、そうすると発表後に響くと思い抜け出せず…器用に両立が出来なかった。これはある程度の場馴れが必要なのだろうか。」

司会の難しさは読むこと

他にも様々、思ったこと、感じたことはあるという山本さん。背伸び先生を経験してそして司会という役割の重要性について認識した。

「1番自分の中で響いたのは”登壇するよりも支えることが大変”ということ、そして自分の意識の置く場所だ。これらを意識して次回、何かに登壇する時に運営側への感謝の気持ち(それだけじゃダメのは分かるが…)、そして一層の努力が出来そう。あとそれだけの事をしてくれてるから、私は私で精一杯やらないと!っていう元気づけ、背中を押す材料にもなってくれる。

意識の置く場所はまだまだ感覚が掴めていない。今までクラスでの座談会の運営、学生団体?のイベントの運営、登壇って何個がやってきたけど、ほぼほぼ参加者側として楽しんでいた。普段と違うのは”アドバイスの有無」”とかそのくらいな気がする…もっと意識しながらやらないと上手くならない気がする。」

「こんなことに気づけたのは、同じイベントで登壇、そして運営に携わらせていただいたからこそだと思う。怖がらないで参加してよかった、あの時先生に話しかけておいてよかった、とか色んなことを思い出した。

登壇するだけ、ひとつの役割だけじゃ見えないものってあるんだなぁ。」

堂々とした司会ぶりだったが、登壇する先生と司会者として参加する違いに色々思いも溢れ出たようだ。同じイベントで違う役割に関わった事で気付いた事も多く次に繋がる大きな一歩を踏み出してくれたように思う。経験が次なるビジョンを導いていく。

質疑応答進行役は坂上大斗くん。授業後の質疑応答の時間で活躍してくれた。ただの進行役にとどまらず自らの感想も述べて参加者目線も忘れず進行してくれていた。そんな坂上くんの感想は次のようなものだった。

「学校では深く学ぶ事のできない美術の歴史や鑑賞の仕方などを学ぶ事ができてとても新鮮で楽しい授業でした!幅広い年齢層の生徒が参加形で意見を出し合うのも色んな意見を聞く事ができてとても良い経験になりました。同じ年齢の高校生が自分の趣味の範囲を掘り下げて授業を行なっているのを見て、誰でも誰かの先生になれるんだなと感じ、機会があれば先生として授業を行いたいと思いました!」

スタッフ側として参加した事で先生役の参加も前向きに考えてくれている。何の授業をしてくれるのか楽しみである。

そして先生役は須田道成くん。今回の授業は美術である。

”みんなが明日から美術館に行けるようになること”を掲げて授業はスタート。

芸術とは何か。万有引力のニュートンの言葉を引用しながら進んで行く。3つの絵を見ながら生徒達に感じた事、思った事を考えさせる時間を与える。

答えのない授業である。

もちろん先生からそれぞれの絵の解説は入るが、感じ方は各々自由。それが美術の授業の醍醐味。元々絵が好きな生徒。あんまり絵に興味がない生徒。

それぞれの感想が飛び交う。須田先生も緊張しながらも皆からもらう感想に楽しそうに耳を傾ける。生徒が感想を考えている間、空白の時間ができる。

オンラインだからできる授業の形。

それもひとつのアートになっているような気がした。そんな授業を演出してくれた須田先生の感想は美術に対する熱い思いが伝わってくる。

「UMPORTALISM Educationの皆さんに!

第二回の「背伸び先生」やらせてもらいました!

僕、選択教科は工芸ですが、教科は『美術』です。美術って「正解」を求める受験科目と違って、伝えたいことがあるか否かがポイントなんですね。

アーティストは、そのアイデアの鮮烈さを競っているんです。意外でしょう。

20世期初めのマティスやピカソたちを始めとして、芸術の彩りはどんどん鮮やかになり、「正解」を超えた、鋭いアイデアが飛び交うようになりました。これが今日の芸術の先駆けです。

20世期にアーティスト達を変えたのは、カメラです。それまで風景画や肖像画として、アーティストが目指してきた「正解」は、カメラによって独占されてしまいました。

そんな中マティスやピカソたちは新たなアートを創造しました。あれ、ここでいうカメラって、今でいうAIじゃないですか?「正解」に囚われる受験モンスターの需要は、どんどん無くなってきていますよね。

そんな訳で、アート、美術はとても注目されているんです。

僕はこの機に受験モンスターたちを掃討するため、ではなく、芸術という新世界の片鱗を見せるべく、授業をさせてもらいました!どうすればAIに負けない人間の価値を見出せるのか?これは、カメラとアーティストの争いと同じですね。

授業に関して、芸術という新しい概念を伝えることにすごく腐心しました。一週間程度の準備期間を貰ったものの、授業構想が思いつかず本を読んで、ゲームして、本を読んで……(学校の課題には触れないでくださいw)

たのしいGWでした。結局直前まで推敲を繰り返し、リハーサルらしいリハーサルもできませんでした。

直前にぶつぶつと独り言を言って練習したので、喋ることには困りませんでしたが、緊張して、なぜか終始にやにやしていました。

授業自体がアートであってもいい。勉強とは勉めて強くすること。だからこんな形もいいんだ

けれどもやはり、zoomとはいえ熱心に聞いてくれる皆さんがいて、チャットを盛り上げてくれたことが大きかったですね。落ち着いて喋ることができました。運営の皆さんにも、何度もトラブルをカバーしてもらいました。1人ではなかなか難しかっただろうなと、終わった後の風呂でため息。

主にチャットで、すごく面白いことが飛び交っていたのに、なかなか目を通せなかったのは残念でした…。鑑賞の基本は、自分の感じたことを大切に拾い上げて深めることです。だから皆さんの意見が否定されたように感じてしまったとしたら、それは本意ではありません。これを機に皆さんに、感じたことを大切にする、という意識が芽生えたなら幸甚です。 

そして是非、美術館に行ってみて下さい。

なぜあんなものが数億円するのか、その価値に気づくことができるかもしれません。この新しい世界を活かすも殺すもあなた次第ですが、社会はどんどんサンクチュアリを作っていくでしょうね。」

こうして第2回の今回の背伸び先生は3人の高校生が活躍してくれた。

近い将来、すべて高校生のスタッフによる背伸び先生の企画が開催されることだろう。
              (編集:UNPORTALISM Education早川和美)

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