勢いや直感に導かれる教え方もあるんだ!鹿児島の小学校の例。
直感で「お願いします!」と言ってた。
申込者2000人に迫る教育イベントは、その後様々な形で影響を見せている。今回はそのレポート第一弾を鹿児島からお送りしよう。
今や教育界の「 YMO」と呼ばれている小金井市立前原小学校の蓑手先生、練馬区立石神井小学校の二川先生、調布市立多摩川小学校の庄子先生のこのイベントは参加者の多さに注目がいきがちだが、その後の広がりこそがインパクトである。鹿児島の小学校教頭山口小百合先生と繋がった庄子先生が「鹿児島にいく!」と言ったその一言で、同校の人権学級でのオンライン登壇が決まる。ほんとすぐに。
教育界の「YMO」が火をつけた
自分でもはちゃめちゃな教頭だという山口先生。しかし、そのはちゃめちゃとは自分勝手な利己的なものでなく、環境を見つめてタイミングを捉えるあまり世の中的に「はちゃめちゃ」に見えるだけなんだろう。
コロナの前から、離島や山間部小規模校の学びの質の向上(平等性、多様性、協働性)のために、遠隔授業や遠隔教員研修について、実践をしながらも、
公立学校のデジタル格差を憂慮するという山口先生、限られた環境でも、できることを工夫して、全体で高まっていけたらいいなと考え、個人の、自校だけの取組に終わらせない、みんなの学びを創りたいと考えている。いきなりの直感。
山口教頭のFBよりその熱が伝わる。
すごい方をお迎えして、日曜参観で人権教室(情報モラル)の授業をした。担任でなくても、自分で授業がしたくてたまらなかったので、せっかくの子供、保護者、教員が一緒に考える機会を実生活に結び付いた意味のあるものにしたかった。当日の朝までは、情報モラルのデジタル教材を視聴する流れを考えていたが、もうひと工夫できないか考えていた。すると、庄子寛之先生からFBリクエスト承認と、「いつでも無料で鹿児島まで行きます」とのメッセージをいただいた。その瞬間、これだと思った。ぎりぎりの状態でも、おもしろいことを思いついてしまう。私の悪い癖「今日の今日はダメですか?」と恐る恐る聞いてみた。普通ならひどく怒られるところだ。庄子先生からは「いいですよ」とのこと。
!!!やっぱりすごい方だ懐の広さと引き出しの豊富さにまた感動
面識もなく、早朝から、無謀で、非常識なお願いにも関わらず、温かく受け入れてくださった
庄子先生は2000人規模のオンラインセミナーのホストを切り盛りされるスーパー教員で、なんと、ラクロス日本女子代表の監督!端正な顔立ちに話術にも優れ、天は二物も三物も与えるんだなぁ。オンラインセミナーでプレゼンを拝聴して感動し、これをうちの学校の職員と共有できたらなあと思っていた。それで、急遽、講師として東京からzoomで授業に来ていただくことに。もう絶対うまくいくという感じがした。6時に決まって、6時10分に打合せをし、授業内容を変更して教材を作成、8時に接続テスト、9時半授業授業は、東京と今、リアルでつながるよさなどから、木村花さんのニュースをもとに、情報モラルを考えるという流れ庄子先生には、コロナ禍における東京の公立学校の様子を話していただいた。2月から休校で、まだ学校で友達や先生と過ごせていないこと。
オンラインで朝の会を続けることで、心のつながりをつくってきたこと。そして、東京の子供たちがiPadを活用している様子やネットでどんな困ったことが起きているかの例について、プレゼンを画面共有しながら話していただいた。オンラインミーティングの経験がある人には当たり前かもしれないが、画面共有しながら、遅延なくスムーズにやりとりができることは、特に保護者にとって、興味深い体験だったようだ。皆、身動きすらせず、画面の庄子先生に釘付けになり、大きなリアクションを返すことができなかったけど、その場にいたそれぞれが、いろんなことを感じとって、考えていたようだ。途中でモニター画面を消して、親子で考えたことを話し合う時間をとった。堰を切ったように、教員も交えて感想を述べ合っていた。庄子先生にその場で出た質問は子供からは
○ ディズニーランドに行ったことはありますか?
○ ラクロスのことを教えてほしい保護者からは
○ オンライン授業をして、よかったこと、難しいこと
○ オンラインミーティングをどのように活用しているか。他校との接続は?
私からは
○ 本当に学校の教員か?いつラクロスの監督をされているのか?
本校は、コロナ禍でのオンライン授業は実施してはいない。が、コロナの前から、小規模校同士で結び、全教員が対話的な学びの創造にチャレンジした。今回は、さらに保護者にもオンライン授業の実際を体験してもらうことができたし、教員にも、オンラインで全国の方々と自由な学びができることを示すことができた。庄子先生はハイスペックなだけでなく、柔らかくわかりやすく丁寧な話し方で、瞬発力、スピード感、そしてめちゃくちゃな私にも温かく接してくださる、すばらしい方だった
講師への失礼を注意した上で、今回の取組を許可してくれた校長に感謝、私の授業準備を手伝ってくれたり、一緒に参加してくれたりした職員にも感謝です。
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答えはどんな時代にもあった。体制にあったり、経済にあったり、どんな時代にも答えはあった。しかし、答えの方程式はどんどん小難しくなって思ったことが単純に「答え」にならない時代にもなった。そんな時のコロナ。そして、休校解除。子供たちはわかっている。体で感じているはずだ。「答えが出ない時代になったんだね」
だからこそ、その不安は言葉にならずにどんどん子供たちに蓄積されていく。そんな答えの出ない時代に大切なのは「直感」
「答えなんかじゃないんだ」
(UNPORTALISM Education編集部)
編集追記)子供たちは肌で感じたはずだ。直感の緊張感を。思いおもいに好きなことをするのとは訳が違って、教育への「愛」の継続から出てくる直感的なアクション。山口先生の行動はまた、教育界の「YMO」が直感的にアクションしたからこその繋がり。そうさ、この記事だって同じだよ。いきなり投稿みましたって山口先生のメッセージを受け取ってFBみたら「素敵やん」
そのまますぐに記事にしてます。1時間、かかってないわ。